男が不妊を知る日(4)

検査当日
電話で聞いていたのだが、この日は担当医が不在なので、検査だけ受けて結果は二回目の採取時に聞くことになっている。

検査は問診票の記入から。
・受診のきっかけ
・病歴
・アレルギーの有無
・男性機能についての質問
合計3枚程度で構成されていた。
男性機能についてはなかなかストレートな質問が多く、
「朝勃ちは?」
「硬さは?」
「中折れしない?」
などなど。
気恥ずかしさと、ほんの少しの見栄を織り交ぜた回答を記入して提出。

しばらくすると名前を呼ばれ
「今日は検体(精子)とります?」
『はい』
「では、これに採ってください。」
渡されたのは直径8cm高さ5cm程度の円柱形プラスチック容器。
すぐに違和感に気付く。
…どうやってこれに採るんだ?
採りやすいように口を広めにしておきました。みたいな顔してるけどなんか違う。絶対採りにくいぞこれ。なんの工夫も感じない造型。ミニマリズムと言われればそうなんだけど、男性器のエレクトって上向くし、必然上に向かって発射するわけで。
ユニバーサルデザインが叫ばれる昨今、採取される男の悲哀を全く考えてないデザインに軽く失望していると、採取室に促される。

事務員風の制服の女性は慣れた感じでどんどん先を歩く。採取室は地下フロアの端の端、リネン室の更に奥。
職員用トイレの横に「特別処置室」の札。秘め事感ハンパないなと思っていたら「こちらをお使いください。」と一言。
中は2畳程度のほんとうに小さな部屋。
一人掛けのソファの横に小さなマガジンラックがあり、そこには猥褻図書が何冊か。
「この飽食の時代、もはや静止画でことはいたせぬ。」
とチャレンジを早々に諦め、妻に黙ってスマホに入れておいた珠玉の映像作品で事をいたす。採取ケースは予想通り完全に使いにくい。自分もケースも、ほぼ真横に向けてなんとか採取。

いそいそと片付けて、泌尿器科に戻る。採取した検体(精液)を採血室の人に渡して、その流れで採血。
採られるもの採られたので、今日は終了。
次は担当医の方から結果を聞くとのことだった。

◯この日かかった費用
・問診票記入
・精液検査
・ホルモン検査(採血)
金額:8500円程度

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